太陽が東へ沈むまで

毎日新しいこと発見。ネガティビスト脱却宣言。好きなものは全部繋がっていくと信じている凡社会人1年目がお送りします。

マティーニ会をしてきた

19日に学生としてやることがほぼ終わり、大学関連の催しも卒業認定発表と卒業式を残すのみという、ようやく苦しみから逃れられた私でございます。

そして、2ヶ月ほど前に後輩くんからやりましょうと誘われてたマティーニ会が昨晩開催されました。グッドタイミング。彼は本格的なバーをいくつか回ってマティーニの飲み比べをしたかったのだそう。俺もマティーニ大好き人間なので、お互いの目的が一致したわけです。
多忙の合間に連絡を取り、それぞれ行きたいバーの候補を挙げました。俺は今住む街のバーはカジュアルなものしか行ったことがなく、調べていくといろいろ面白い店があるんだなーと、また一つ勉強になった。6軒ほど候補を出し、酒関連に詳しい彼も9軒ほど提示してくれたので、その中からひとり3軒ずつ行く店を選び、流れをざっくり決めたところで当日を迎えました。書き残したいだけなのであまり読み手には喜ばれないまとめ方ですがご容赦を。

結論から言うと、6軒全て回れず無念のフィニッシュ。制限時間なし、課金限度なしの好条件の中で、やはり最後は自分の体力がカギになってきますわな。後輩くんがキツそうだったので、休憩のつもりで入った寿司チェーンの味噌汁がシメになってしまいました。わしはビール頼んで寿司2貫と味噌汁頼んでたけど、よう食えたな。美味かった。しかし「潰れたらおしまい」の世界。時間があろうが金があろうが、資本の身体が追い付かなくなれば歩みを止めねばならん。彼も「この日のために体調万全に整えてきたんですけどね…すいません」と詫びていた。俺は彼に対して笑顔でそういう日もあるよ、また次の機会に残りを回ろう、と勝者の素振りを見せてしまっていたが、多分ネクスマティーニでノックアウトされてただろうというのが分かる。酒は裏切らないが、自分自身が裏切ってしまうのだ…。凄く身に沁みました(酒が)。

3軒回ったのですが、どのバーも雰囲気や特徴が全く異なっていて2人して良いチョイスだったな〜と。
最初の店は多くが思い描くバーのパブリックイメージそのままに、闇に近い照明とスーツを着たマスター、その後ろに並ぶ酒のボトル群、そして心地よいジャズが流れ静かにカウンターで…という素晴らしく雰囲気酔いしそうなところでした。思わず声を潜めてしまい、言葉遣いも丁寧丁寧丁寧になってしまうよ。下品寄りの人間からしたら少し格式高いと思ったけども、お酒作りのこだわりが美しくそれを見るだけでもまた行きたいと思わせてくれる店だった。マスターの話、家では人工甘味料の入ってないストロングゼロを飲むとか、自分が同じレシピで作ったのを飲んでも美味しくない(他人が作るから美味しい)とか、わかりみ〜〜〜と思いながら耳傾けてました。熱心に質問してくれた後輩よありがとう。それと、氷が超重要だと伝わってきたのが、団扇で扇いでいたときですね。溶け具合で風味や味覚が変わるのは知ってましたがあまり実感したことはなく…それをまざまざと体験した。サービスでバーボンのロックを少しずつ、混ぜ方を変えた2つ用意していただき、飲み比べてみると全然違う!あっさりかき混ぜたものはすぐに風味が口に広がるんですが、がっつり混ぜた方は喉に残る感じというか、口当たりも良くずっと楽しめる。はぁなんだこれ?でしたね。もう一つ、サービスで頂いたサンブーカという薬草酒。これが俺の口の中で革命を起こしましたね。リキュールグラスにサンブーカとコーヒー豆を入れて、着火させた後に飲むという。強いお酒なんですが、コーヒー豆の風味を味わいながら、また深いとろみのある酒の薬草の香りも相まって気になる酒になってしまいました。そういえば、灰皿の中には豆の出涸らしを敷き詰めてたのもいとをかしでした。最初のバーがここで良かった。街中のバー情報が載ったパンフレットやマッチ箱も頂いて至れり尽くせりでした。1時間半も長居してしまった。マティーニとスコッチのロックを一杯ずつ。後輩は次の店へGo。

2軒目は地下に降りた先にあるバー。先程とは打って変わり、明るめの店内はカウンター、それと奥に多めのテーブル席が取られていて、また毛色が違って面白い。オープンしてすぐ行ったので一番乗り。といってもど平日の浅い時間には後客も来ず。快活なマスターに上品な女性のエスコート講義をしていただき笑、味噌漬けの生ハムを食べながらマティーニを。1軒目のマティーニは後輩的には甘い感じだったそうだが、俺は少しキリッとして好みだったな。2軒目のは…もう思い出そうとしても味が出てこない。鼻に抜ける感じだったかな?辛口でも軽めに作られていた。ここでもそれぞれマティーニとウィスキーを2杯ずつ頂き、3軒目へ。ここまでは順調。

このときはまだ5合目くらいの余裕で山頂まで行けそうだったんですが…。3軒目。地下のバーですが、バーらしくないと言ったら失礼かもしれないけど、店内の雰囲気は一番好きなタイプ。アメリカナイズされた雰囲気で、L字状にぐにゃーっと曲がったカウンターもポイント高かったしTHEウエスタン酒場といった風情。カウボーイハットとかあればモロでしたね。壁と天井にはこれまで来たお客さんの名刺が貼ってあり歴史も感じる。視覚的にも楽しめた。が、後輩はマティーニを一口飲んだところでギブ。残りを俺に譲り、先に外の空気を吸ってくると退出。30分くらいしか滞在しませんでしたが、ここもまた行ってみたい。…4月以降もこの街にいたくなっちゃうなあ。6年間いて、こんなに悩むの初めてだ。笑

決めたルートの半分しか行けなかったけど、バーの楽しみは十分味わえた。知ったとは言わないが、分かっただけでも収穫あり。それぞれの作り手によってマティーニの味も違うし、酒をナメてたな、と。飲んできた量はめちゃくちゃ多いのに、銘柄や飲み方の面は気にしなかったのが悔やまれる。100%楽しめてなかったなー。好きなものなだけに余計悲しい。少しずつ知っていこう。音楽も歌詞を考えるって行為をおざなりにしてきたので、勿体無くない楽しみ方を追求していきます、これから。